3月初旬にシャンテに見に行って、あまりにも美味しそうなので、早くもう一度見たくてDVDを購入。緊縮財政につき、基本的にはWOWOWを待つのですが、今回は放映を待ちきれませんでした。
LAの高級レストラン「ガロワーズ」シェフ、カール・キャスパーは、人気フードブロガー、ラムジーに「古くさい」と酷評され、新しいレシピで再挑戦するも、ガチガチの保守派オーナーがそれを許さず、大げんかして店をやめてしまいます。
元妻の気遣いで、料理人としての出発点・マイアミでフードトラックを調達、離婚以来、きちんと向き合わなかった息子と、「ガロワーズ」のスー・シェフの地位を捨ててマイアミへ駆けつけてくれて後輩マーティンと、フードトラックでキューバ料理の移動販売をしながらLAまで戻る、ひと夏のロードムービーです。
監督・主演のジョン・ファブローのふっくり肉厚な手が、料理人にピッタリ。フード・ブロガーのラムジーにオリバー・プラットと、これもハマり過ぎ!なキャスティング。あとは、アイアンマンの監督だけに、ロバート・ダウニー・Jr.やらスカーレット・ヨハンソン、ダスティン・ホフマンと、ちょいと顔を出す顔ぶれも豪華。
そして何より贅沢なのが、胃袋を刺激するレシピの数々。レストランのホール・チーフで、今カノのヨハンソンに作る、オリーブオイルときざみパセリたっぷりのペペロンチーノ(ニンニクの天ぷらかって勢いの油の量!)、丁寧に焼き色を付けるクロック・ムッシュ、美味しそうなハムとチーズをたっぷり挟んで両面焼き器でこんがり焼くキューバサンドイッチ、丸一日かけて炭火で牛肉をスモークするブリスケット、今すぐ何か食べたい!という気分になるのは、アメリカ映画としてはかなり珍しいのでは、と。(思いつくのは「ディナーラッシュ」のお父さんの店のまかないイタリアン、「ジュリー&ジュリア」の手作りフレンチぐらいでしょうか…)
もう一つの見所は、10歳の息子が完璧にツイッターを使いこなすところ。フードトラックに戻ったら、まだ店を開けてもいないのに行列ができていて、カールが「なんで??」といぶかると息子パーシーが「ツイッターにジオタグ付けといた」「ジ…ジオ、何?」多いに笑えるシーンですが、私は笑う立場にはありません(苦笑 そもそも、ツイッターやったことありませんし…
「おいしい映画」は、繰り返し見るほうなので、これもその一本になりそうです。
「シェフ」Chef 2014 監督=ジョン・ファブロー