この役者を見る!:1 アンコール!!

+13-0714-アンコール!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはもう、ご贔屓のテレンス・スタンプを見たいが為に、シャンテに足を運びました。

「フル・モンティ」がヒットした前後、「スナッパー」「ブラス!」「マイ・スイート・シェフィールド」「リトルダンサー」「リトル・ボイス」少々とんで「キンキーブーツ」と英国の小粋な作品をずいぶんと見る機会はあったのですが、久々にそんなテイストの作品を堪能できた感じです。

常にへの字口のアーサーと、癌が再発してさえも好きなコーラスに通って前向きな妻のマリオン、一人息子ジェームズは、どうも父親とは完全に深い溝があり、ジェームズの小学生くらいの娘は出て来るけれど妻は一切出て来ないところを見ると、別れたか?とか。日常レベルの説明は省かれていて、生活レベル等はパンフレット頼み。家屋は典型的な中産階級の公団住宅だそうなので、まぁお金持ちではないけれど、なんとか暮らせる高齢の人々のサークルなのかな、と思いつつ見ておりました。

キモはやはり、二人のベテラン役者の独唱でしょう。ヴァネッサ・レッドグレーブは「TRUE COLORS/トゥルー・カラーズ」を、テレンス・スタンプは「LULLABYE/GOODNIGHT,MY ANGEL/眠りつく君へ」を丸ごと一曲ソロで歌うシーンがあるのです。スゴい歌唱力!というわけではないのですが、恐ろしく説得力があるというか… 掴まれてしまうんです、気持ちを。歌って不思議です。
コンクールに出場すべく、サークル仲間がマイクロバスを仕立てて駆けつけるも、聖歌隊が中心の合唱コンでは彼らはあまりに破天荒で、エントリー不可となるのですが、アーサーがど〜〜しても歌いたいと言い出し、勝手にステージへ出て行ってしまいます。それに続いて、指導者のエリザベス、コーラスの仲間がどんどんステージへ出てしまい、主催者は収集がつかなくなり仕方なく歌わせるハメに… の件は大変笑えるんですが、ここからの彼の独唱が見物。もともとテレンス・スタンプのちょっとくぐもった声は好きなのですが、ラスト、歌い終わってホロリと涙を見せるところはもう、やられてしまいますね。
スタンプさま、長生きして下さい。

「アンコール!!」SONG FOR MARION 2013 監督=ポール・アンドリュー・ウィリアムズ

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